Teasin' You / Snooks Eaglin(Black Top BT-1072)
1.Baby, Please Come Home 2.Soul Train 3.When It Rains It Pours 4.Teasin' You 5.Dizzy Miss Lizzy 6.Black Night 7.Sleepwalk 8.Travelin' Mood 9.Jesus Will Fix It 10.Don't Take It So Hard 11.Heavy Juice 12.Lilly May 13.My Love Is Strong 14.Red Beans 参考資料としては1レッスンにつきアルバム2枚と決めているのだが、今回のスヌークスについてはどのアルバムにしようかと本当に本当に迷った。ブラックトップからなら4枚目の『Soul's Edge』も捨てがたいし、弾き語り時代も押さえておきたい。あぁ、インペリアル時代もあるな、でも唯一のライブ盤といえる初来日のパークタワーも・・・と迷った挙げ句、とりあえずこれは外せないということで、まずは91年録音のブラックトップ3作目から。Pヴァインからの国内盤(PCD-3776)にはボーナストラックで3曲追加されている。(PCD-1001には追加なし) 相変わらずバラエティーに富んだ選曲で、聴き飽きることがない。ベースのジョージ・ポーターが本当に素晴らしく、4のタイトル曲(レッスン1に登場したウィリー・ティーのヒット曲です)でのベースなど大きく暖かいウネリがバンド全体を包んでいるかのよう。8「トラベリン・ムード」は、べたーっとしたサミー・バーフェクトのオルガンが気になる。この曲はインペリアル時代にも録音していて(Pヴァインの『ガンボ・ヤ・ヤvol.2』にも収録)、ウネリがあってファンキーなあっちの方がずっといい。ジョージ・ポーターのベースがあおってるんだから、もっとギターソロ弾けばいいのにな。フェスのバトンルージュの時なんか、エエ加減にせいよってぐらい弾いてるくせに。 3曲目あたりの歌を聴くと、フレージングや声質がちょっとDr.ジョンを彷佛させる。若い頃の弾き語りの時は、もっと似てたような・・・。 で、問題は14「レッド・ビーンズ」なんですけど、これはいかがでしょうか?レッスン5で取り上げた「Gジャム」同様、ギターは確かに面白いんだけど・・・。知り合いのギタリストいわく「ロック好きにはたまらない」らしいが、アルバム『Crawfish Fiesta』のフェスと比べると全く「お子ちゃま」って感じ。バンドがひどい。軽すぎる。というかバカすぎる。 また、別の知り合いのギタリストいわく「フェスのピアノからインスパイアされて弾いたギタ−フレーズは、なぜかスヌークスに似てくる」らしく、やっぱり何か共通点があるのだろう。でも、フェスはここまで節操なくはないぞ。単に不器用なのかな? このアルバムだけでなく他のブラックトップ録音も良いが、2枚目の『Out Of Nowhere』は個人的にギターの音が汚くて聴けない。95年の『Soul's Edge』はファンキーで素晴らしい。 |
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Soul Train From Nawlins / Snooks Eaglin(PCD-4789)
1.Quaker City 2.I Went To The Mardi Gras 3.Soul Train 4.Don't Take It So Hard 5.My Girl Josephine 6.Down Yonder, We Go Ballin' 7.My Love Is Strong 8.Teasin' You 9.Lillie Mae 10.Nine Pound Steel 11.It's Your Thing 12.Yours Truly 13.Boogie On Reggae Woman 14.Blck Night 15.Red Beans 16.God Will Take Care 17.Travelin' Mood 迷いに迷った末の2枚目は、95年の初来日パークタワーフェスティバルのライブ盤。 こちらでも、とにかく素晴らしいのがジョージ・ポーターのベース。文句なくいい。ミーターズでのジガブーとのコンビネーションも良いが、最近の演奏を聴くとメイン・ミュージシャンのバックを務めたときこそ実力を発揮していると思う。自身のソロ・アルバムなんてひどいもんね。ドラムのジェリービーンズも最近のお気に入り。鍵盤のジョン・オースティンも器用な人で、スヌークスのプレイをよく解っている職人タイプという印象。なかなか良い。来日ミュージシャンのバンドなんて、「この人たち、地元では相手にされないんだろうな」って感じのひどいものも多いが、この音を聴くと長くやってるバンドのような熟成されたものを感じる。 実際にライブを観た時は、スヌークスのプレイのもの凄さと会場の異常な熱気で興奮したけど、このやって改めて聴くとこんなにおおらかにプレイしてたんだなぁ。 このシンプルで大きいノリを作るバンドをバックに、のびのびと演奏するスヌークスがいい。ソロももちろんいいんだけど、リフもののバッキングはとんでもなく上手い。 すべての曲でスヌークス自身がカウントをとっていて、ちょっとここに着目して聴いてみると・・・。まず1、5、12は口で「ワン、トゥー、スリー、フォー」って言ってるけど、ただ、つぶやいてるだけですよ。カウントってテンポを示すだけじゃなくて曲のノリを決める重要な指針なのに、こんなんでよく演奏できるな。ギターの短いソロ・フレーズから入るのが2、3、6、9、14で、これも入りずらいはずなのに、ちゃんとしてる。ジョージ・ポーターは、よく解ってるなぁ。感心する。これぞベーシストのあるべき姿だ。スヌークスの歌から入るのが4、7、10、16で、これは解りやすい。というのも、スヌークスの歌はラフに歌っているようで案外押さえるとこは押さえていて、しっかり曲にのっかってる。8、11、13、17はギター・リフから始まる曲で、言わずもがな最もしっくりくる。スヌークスのバッキングは素晴らしい。 14のスローブルースではジョージ・ポーターがベースソロとってるけど、そのバックのスヌークスのギターはそれまでの役割逆転で名サポート。フェスのバトンルージュ&ハウスパーティーでも、こんな風にちゃんと弾いてくれよ!そういえば、Reference Dataコーナーのフェス・アルバム紹介で「スヌークスが最もいい演奏をしているのは、このセッション」だとか書いた覚えがあるが、どう考えてもソロ・アルバムのほうがいいな。書き直します。(15のレッド・ビーンズにはあえて触れませんでした) |
同ライブの海外盤です。
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